講師伝
安岡正篤について
H.Nは、安岡正篤氏を尊敬しており、彼の著書からよく引用する。
特にH.Nが感銘を受けたのは、安岡正篤の「活学」という考え方だ。
活学とは、文字通り「活かす学問」である。
例えば、孔子の論語の文章をそらで暗唱できるくらいに覚えていたとしても、それ活かせなければ意味はない。
孔子の話を、現代のことにそれぞれ置き換えていって、そこで得た考え方を現代の生活やビジネスに置き換えて活用する。
つまり、別で得た知識や考え方を応用し、活かすこと。
それが活学なのである。
また、もう一つH.Nが感銘を受けた話がある。
瓜は瓜なりに、茄子は茄子なりに愛情を持って育てよ、という話だ。
これは教育に対する考え方で、個人個人の特性に合致した育て方をしてやるのが最善だという考え方である。
これに関して、一燈照隅、万燈照国という言葉がある。
これは一つの燈(あか)りでは隅を照らすのが精一杯だが、万の燈りは国を照らすことが出来る、という話だ。
一つの燈りとはつまり、各々が出来ること、その者が行える最善のことを、一所懸命に行うということだ。
H.Nもまた、その燈りの一つとなりたいと熱く語っていた。
一人一人は、自分の出来ることだけ一所懸命にすればいい。
それを全員がこなしたのであれば、国は明るくなるのだから。