講師伝
H.Nの強みの一つ、前編
H.Nは、柔軟な発想でキャリアをクリエート出来る人物だ。
例えば、こんなエピソードがある。
H.Nが某ITマネジメント企業で企画営業部に勤めていた頃。
上司から、とあるPCショップの店長を任され、潰すか否かの判断まで委ねられた。
ちなみに潰したら次の自分の配属はどちらですか、と訊ねてみると。
返事がなかった。
どうやらPCショップと一蓮托生の関係にされているらしい。
それがわかった時点で、もう潰すとは口が裂けても言えない。
N.Hは、いかに万年赤字の店を黒字にするかに尽力することになる。
まずは店に通い詰めて、問題点がどこにあるかを調べた。
その結果、単純に売上が少ないからだという結論になったため、どうやったら売上が伸びるかを考えた。
その結果行ったのは、言われてみるとシンプルではあるのだが、しかしとても有効な手段だった。
一日の営業時間を、一時間ずつ延ばしたのだ。
単純に営業時間が延びたのだから、売上が伸びるのも当然である。
これで調子がついたH.Nは、今度はサプライ商品に力を入れた。
サプライ品は利益率が高く、単価も安い。
来店したお客様についでで買って帰ってもらえるため、今度は単純な売上だけでなく、利益も出せるようになった。
そんな工夫を駆使して、H.Nは万年赤字と言われていた店舗をわずか五ヶ月で黒字へと転換させたのだった。