熱血!気味?キャリコン父さん ~~~インターンシップ編~~~
【第2話】『インターンシップ2日目の夜』
登場人物 | キャリコン父さん:キャリアコンサルタントとして若者~中高年を支援している宏の父。 キャリ父と表記。 宏:キャリコン父さんの長男。現在、大学3年生。 |
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第1話から続く・・・
宏 | うーん・・それがさ、暇で暇で・・睡魔と戦ってるよ。 |
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キャリ父 | うっ?・・いまなに言った?! |
宏 | えっ?”ヒマ”・・だって言った。だって、1時間半も時間あるのに、30分で読める資料を持ってきて”これ読んどいて”だよ。時間余って余って、ヒマでヒマで。 |
キャリ父 | なにー?(゜_゜)目が点だぜー・・宏! |
宏 | えー・・??? |
キャリ父 | ・・ったく・・宏・・それで、ボケーとしてるわけ?その時間。 |
宏 | いやいや・・暇そうにしてるわけでもないよ・・それに担当者にも次に何かやることはないか聞こうと思ってるし・・でもいないんだな、その担当の人が・・席を離れてることが多くて。 |
キャリ父 | あーーー!・・っていうか今がチャンス?うんチャンスだな。 |
宏 | ・・・? |
キャリ父 | 宏・・あのさ”読め”って言われて、ただ読んでるだけじゃ・・ないよな? |
宏 | うん。 |
キャリ父 | ・・で、そしたら何か疑問点が出てくるだろ? |
宏 | うーん・・それが、出てこないんだよなあー・・なぜか。そんなに難しくないんだよ内容が・・。 |
キャリ父 | ・・あーーヤバイヤバイ。それだよそれ、その態度っていうか考え方っていうか・・。 |
宏 | ・・・? |
キャリ父 | あのね、ズバッと言うとね、その暇なときに何をしているか見られてるんだよなあー。 |
宏 | ・・・。 |
キャリ父 | あのさ、宏の話のように約1時間も余った時間があって、その時間を暇そうにしている人を見たとき、宏だったらどう思う? |
宏 | うーん、あまりよくない・・かな。 |
キャリ父 | だろ?・・だったらどうすりゃいいと思う? |
宏 | 忙しそうに動く・・とか? |
キャリ父 | そうだな・・それも答えの一つだな・・でもそれって本人にとって中身が無いよね、フリしてるだけだからね。 |
宏 | そうか・・。 |
キャリ父 | さっき、ズバッと言った”見られてる”っていうのはね、自律的に行動できるタイプかどうか見られてるってことなんだよ。・・暇なときにこそ自分で仕事を創ることができるかどうかだね、ポイントは。・・暇そうにしてるってことは、仕事を待ってるってことだから”指示待ち人間”と判断されても仕方ないんだよ。・・だからといって宏が言ったように”忙しそうに”動いていても、それは単に相手の目を気にして”合わせている”だけだから中身が無い、つまり自分の成長に貢献しない行動だからね、何か悲しくなってくるよね。 |
宏 | 確かに、いやだよね。 |
キャリ父 | 例えばだよ、宏、自由に使っていいパソコンは職場にないのかい? |
宏 | あるよ。 |
キャリ父 | だったら、読み終えた資料に関して他社はどうなのかを調べ、ZZZ工業との違いを把握して、担当者への質問を”創る”、これはできるよね。例えば、その資料が品質チェックの基本的手法であれば、ネットで品質チェックの基本的手法を調べ、その資料に記述されていない手法を発見し、なぜその手法が資料に記述されていないのかを考えてみるって感じかな。そのことで業界や製品による品質に対しての考え方の違いについてわかるかもしれない。同じ1時間で品質保証について教えてもらう以上の知識が手に入り、質問も創ることができ、それこそ充実した”仕事の時間”が実現することになるんじゃないかな? |
宏 | 確かに。 |
キャリ父 | これが仕事なんだよ。仕事は本質的には与えられるもんじゃないんだ。これは覚えておいたほうがいいね。最初は教えてもらわないと仕事はできないけど、その時でもいま言った考え方を持っている人とそうでない人では同じ時間で学ぶ量と質が違うよね。・・いいかい、この考え方を実行に移す人とそうでない人、これからの長い仕事人生を考えてごらん、恐ろしい程の差がつくと思わないか? |
宏 | うーん、そうか。 |
キャリ父 | そうさ。今は知識情報化社会だから、指示されたことだけをやってればいいというような時代はとっくに過ぎ去っているよ。できるビジネスマンとそうでないビジネスマンとの差でもあるしね。 |
宏 | ふーっ・・。 |
キャリ父 | ため息か・・まあ仕方ないかもね・・だけどこれが仕事をするということの実際なんだから、これも仕方ない。まあ良かったじゃないか。宏が”ヒマ”って言ったから”仕事に対する基本的な考え方”を父さんは伝えることができたし、宏は学べた。いやーコミュニケーションっていいよな。宏は意図しなかったけど知識や知恵がほんの短時間で手に入れることができた。宏がインターンシップに行くという行動をしたから”ヒマ”という言葉も出てきた。行動って大切だよね。・・うーん本当にコミュニケーションってすばらしいね! |
宏 | うん・・確かに得した気分だね。 |
キャリ父 | おーそりゃ、うれしい言葉だ。THANK YOU !あっ、でも、学んだことは必ず使ってみてくれよ。今度同じようなことがあったら特にね。 |
宏 | わかった。 |
キャリ父 | どうそっちの様子は? |
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宏 | 忙しくなってきた。やっぱり最初の2日間は”お勉強”だったんだね。 |
キャリ父 | 忙しい、いいことじゃないか。 |
宏 | うん。でもさ、アナログすぎてびっくりしたよ。 |
キャリ父 | 何が? |
宏 | あのね、今日教えてもらった品質検査の方法だよ。強度検査なんだけど、鉛筆の芯を使って傷の付き具合を目で確かめて”この製品の強度は○Hとか○B”という評価をしてたんだ。 |
キャリ父 | へー、ハイテクの製品を作ってる会社の製品がね。父さんも知らなかったよ。勉強になるなー。 |
宏 | もちろん、それだけじゃないけど、なんだか可笑しくなってきたよ。・・品質部では顧客からのクレーム対応もしてるんだけど、うーん・・何か一定のことの繰り返しが多くて、例えば品質チェックの機械の操作だとか・・これが一生続くのかな、と思うと”ぞっと”するな・・あーやっぱり開発部門にインターンシップに行きたかったなあーー。 |
キャリ父 | うっ?・・いまなに言った?! |
宏 | えっ?”ぞっと”するって、それと、やっぱり開発部門にインターンシップに行きたかったなあって言ったけど・・。 |
キャリ父 | なにー?(゜_゜)目が点だぜー・・宏!・・あのさーーー。 |
いったいキャリコン父さんはなぜ(゜_゜)目が点になってしまったのか?
第3話に続く・・・・・
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